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「Creative Knowing~新規事業をブーストする創造的リサーチ手法:『働く』の価値観の変化から」参加者の声



このワークショップでは、Takramディレクター佐々木康裕さんが研究・開発されている創造的なリサーチ手法を一連のステップに沿って体験しました。リサーチを単なるデータ集ではなく、製品やサービスのコンセプトのブースター(補助推進装置)として機能させるものとして捉え直し、リサーチこそがもっともクリエイティブな行為である、という前提に立って、従来のリサーチが抱える課題を乗り越えるための新しい手法、プロセスを学びました。

テーマとしては「『働く』に対する価値観の変化」がとりあげられました。人々や社会の価値観、構造の変化や多様化が顕著なこのテーマと向き合い、1.5日のグループワークを行いました。


“D2C”、“パーパス”などの重要なキーワードにいち早く着目し、鋭い考察を展開、書籍も出版されている佐々木さんとともに学ぶ非常に貴重な機会となりました。


参加された尾崎さんより感想文を寄稿いただきましたので、ぜひお読みください。


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先日参加させていただいた「Creative Knowing」ワークショップでは、レクチャーとグループワークがバランスよく配分され、非常に有意義でした。最近は、デザインリサーチのカンファレンスや書籍も充実してきていますが、ビジネスデザイナーとして、クリエイティブなデザインリサーチを実プロジェクトで実践されている佐々木康裕さんのレクチャーからは、リサーチのやり方や取り組むマインドセットに関する新しい視点が得られました。このワークショップでは、優れたデザインや製品創造の裏には、徹底的な調査かつ深い洞察が不可欠であるという考え方のもと、様々な思想、先端のフレームワーク、事例が紹介されました。また、「Great Resignation」と「Goblin Mode」などの最新のトピックも取り上げられ、これらの現象がどのように労働と個人の生活に影響を与えているかについて、議論されました。


グループワークでは、佐々木さんの指導のもと、ただの情報を収集するだけではなく、集めたデータから構造やインサイトを見つけ出し、製品やサービスのコンセプト開発のヒントにもなるような未来フレーズを作成する方法を実践しながら学びました。


メーカー、官公庁、デベロッパー、ITなど多様な業種の人が参加されており、「働く」に対する価値観の変化をテーマとした他のグループの人たちの発表も興味深く、新たな視点と深い気づきも得られました。


私自身、普段はインハウスデザイン組織でデザインリサーチを担当しており、このワークショップは、自分の専門知識をさらに深める絶好の機会でした。佐々木さんから「半未来」の概念や、クリエイティブな未来フレーズの作成方法について学ぶことができ、これらの知識は今後の仕事に役立ちそうです。特に「Frame of Reference」や「Point of Difference」などの考え方は直近の仕事ですぐ取り入れられそうです。


ワークショップの最後の講評では、私たちが他のグループからのフィードバックに対して若干、反論的なアティチュードをとる傾向があり、これが未来を思索していくうえでは障害になると指摘され、はっとしました。(優れた未来の予測者の特徴として、進んで自分の間違いを認め受け入れ、軌道修正することが重要とのこと。)


短い時間でしたが、「Creative Knowing」ワークショップは非常に刺激的な経験で、デザインリサーチの重要性とそのクリエイティブな側面を深く理解することができました。今後はこの学びを活用し、創造的リサーチを実践し、新規事業をブーストしていきたいと思います。


尾崎 史享 

デザインリサーチャー



<プログラム概要>


プログラムタイトル:Creative Knowing~新規事業をブーストする創造的リサーチ手法:「働く」の価値観の変化から


講師:佐々木康裕(Takram ディレクター)


開催日時:2023年

Day1: 9月26日(火) 09:30-12:00、Day2: 9月27日(水) 09:30-18:00


形式:Day1:オンライン、Day2:会場実施(ARCH)


内容:こちらをご覧ください。





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