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「道具としてのスケッチ2025」参加者の声

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このワークショップはアートとは一線を置いた「道具としてのスケッチ」をテーマとし、Day1、Day2の2セッションに分けて行われました。2023年12月に続いて2度めの開催です。参加者は数多くのスケッチを実践し、ものの見方・認識方法、手の動かし方や姿勢・体の使い方、「観察スケッチ」の手法、アイデアの描き方などを体得いただきました。山中先生自身がスケッチの手を進めながら講義をする場面も多く、参加者の皆さんにはライブならではの体験をしていただきました。参加者にはプロダクトデザイナーなどアカデミックなスケッチを学んだ経験がある方と、スケッチはまったくのしろうとという方が同席して、時には個人で、また時にはグループディスカッションをまじえてワークを進めました。

参加された海藤早希子さん(森ビル株式会社)から感想文を寄稿いただきましたので、以下にご紹介いたします。どうぞお読みください。


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「道具としてのスケッチ」という言葉にこのワークショップのすべてが詰まっていると感じた。

2日間のワークショップの中で、スケッチの上達を求められたわけではなかったのが個人的には一番面白いポイントであった。

プロダクトイメージを相手に伝えるため、構造を理解・具現化するため、イメージを深化させるための「言葉・手段」としてスケッチを学ぶ、というのがこのワークショップの面白さであった。


DAY1では自分の身近なものをいかにじっくり見ていないかをワークの中で体感しながら、スケッチをわかりやすく描けるようになる基礎(線の描き方、影の付け方など)を教わった。

描くものを表面的にではなく構造から理解しようとする姿勢がどれほどスケッチのアウトプットに影響を与えるかを先生の描き方をみながら学ぶことができた。とにかく先生がスケッチ中の思考を言葉にしながら描きまくってくださるのが贅沢で、描くときの着眼点やプロセスを理解できたのもこのワークショップでの大きな学びだった。


DAY2では事前に身近なものを各自観察スケッチとして描き、参加者同士で共有しあった。自分にはない視点やスケッチの伝え方のポイントを学ぶことに大きく繋がった。

特にこのDAY2で印象的だったのがスケッチでコミュニケーションをとる行為だ。言葉ではなくお互い1つのものを描きながらプロダクトをより良い形に落とし込んでいく。

都度、「今回のワークショップはアイディエ―ションではない」と先生はおっしゃったが、実際に手を動かしていくと参加者から自然とプロダクトアイデアや構造の改良提案が面白いほどに出てきた。コミュニケーションツールとしてのスケッチの面白さも体感できた。


この2日間のワークショップでは山中先生が終始楽しそうにスケッチをされている姿、そして自分も含めて参加者の疑問や質問に親身に答えてくださった姿が印象的であった。

何かを学ぶとき・手がけるとき、真剣さは勿論であるが、好奇心や想像力を働かせて向き合うことの大切さを先生から改めて教えていただいたような気がした。

続けていればどこかで上達するときがくる。うまく描くことを目指すのではなく、いかに真摯にプロダクトやスケッチと向き合う必要があるかを学ばせていただいた。


森ビル株式会社

新領域事業部

海藤早希子さん



<プログラム概要>


プログラムタイトル:道具としてのスケッチ


講師:山中俊治(デザインエンジニア、特別教授、東京大学生産技術研究所)


開催日時:2025年

Day1: 7月3日(木) 15:30-18:30、Day2: 7月10日(木) 15:30-18:30


会場:麻布台ヒルズ スカイラウンジ


内容:こちらをご覧ください。






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