未来Designers by DLX - 高校生のためのデザイン先導イノベーション教育プログラム参加者の声 #3
- 5月6日
- 読了時間: 7分

未来 Designers での体験
まず自分がこの未来 Designers に興味を持ったのは、絵を描いたりものづくりをするのが元々好きだった事が一番にはあります。しかし、自分が一番惹かれたのは初めて知ったデザインの考え方でした。自分は始め、デザインと言えばとてもビジュアル的な、アート的なもののイメージがありました。しかし、この未来 Designers でいう”デザイン”は全く違うものでした。それはもっとずっと広く、私達の生きる社会と直接関わる考え方そのものでした。
デザインは、身の回りに転がっているアイディアや視点、世界に山ほどある知識や技術というのを人々に届けるために欠かせない過程の一つです。社会課題や不便を解消するための製品や、時には制度作りにおいて、ビジュアルのみに留まる事なくそれを構成する全ての要素に焦点をあて、深く考えなければなりません。自分は絵を描いたりものを創造する事は好きでも、それが何か意味を成せる行為だとは思った事はありませんでした。

自分にとってはただそれが好きというだけで、趣味以上の何にもならないと、そう思っていました。しかし、自分が初めて知った”デザイン”はその考え方から大きくズレたものでした。デザインをすれば、絵を描いたり、ものを創造する事が、この社会の誰かの何かの役に立つ行為に変わる、意味を成してはっきりと形になる、そう感じました。自分がそれで誰かの役に立てるなら、デザインをしてみたい、そこで考え創造をしたいと強く思いました。初めて知ったその”デザイン”の考え方に何より魅力と可能性を感じ、自分はそこに一番に惹かれ応募する事を決めました。
はじまった未来 Designers での活動は、そんな自分の期待を軽く超えてくる面白くて刺激的なものでした。そこでの学びは自分がまさに思っていた通りの”デザイン”で、その楽しさも難しさも五カ月間何度も実感しました。デザインの本当に基礎的な学びから、仲間との協力の仕方、怖気づかずに頭を回し手を動かす力まで、様々な事を培わせてもらいました。五か月間を通し、とにかくものの見方が大きく変わる体験を多くさせていただいたと思います。そして、未来 Designers で一緒にデザインを学び五カ月を過ごした仲間達は何よりユーモアとセンスに溢れていて、共にデザインをする中で何度も圧倒されたし、全員本当に面白い仲間でした。自分にはない視点やスキル、そして経験を持っていて、沢山の刺激と学びをもらいました。
未来 Designers では、個人作業の時間もありながらグループでずっとデザインを行っていましたが、デザインにおいて、自分とは異なった視点や考え方と常に対峙するというのは何よりも大切でした。誰かのための何か、を考える上で、経験であったり多様な視点というのは最も欠かせない部分であり、広い視野を持ち多面的に物事を見つめる力、そして相手に共感する力というのが何度も問われました。そのための想像力を働かせたり、観察を行ったり、そういったプロセスの大切さを、グループ活動の中で深く実感しました。一人では思いつかないようなアイディアも沢山教えてもらったし、各々の持つ知識や経験をデザインに活かすことが出来たと思います。どんな考え方もアイディアも、全部出し切る事でデザインの幅が大きく広がりました。始めはどうやれば良いのか、難しさも感じましたが授業を重ねるうち徐々にその方法も学ぶ事が出来たと思います。
また、五カ月間デザインをしていく中で自分の中でわった考えもありました。自分ははじめのうち、デザインにおいて高い技術や専門的な知識がどうしても必要になるのではないかと思っていました。そんな知識やスキルを持った仲間も多い中で、そこに関してあまり自信を持つ事が出来ずにいました。実際技術や専門的な知識、確かにそれは必要でした。しかし、不安を感じていたその部分は徐々に解消されていきました。というのも、それへの不足というのは逆に必要なものなのではないかと考えるようになったのです。自分達のグループでは、設定した HMW に沿って脳科学や心理学的な分野に触れなくてはならず少し詰まった事がありました。調べたりしてみてもどうしても生半可な知識しか得られず、メンターの方に相談をしたのですが、その際いただいたアドバイスが自分にはとても印象に残っています。それはいくらデザイナーでも、全ての分野において精通している訳はないという内容でした。だからこそ、一般人の立場から最も寄り添った視点を持つ事ができるのだし、不足する部分があるのならそれはその分野の人に尋ねれば良いだけなのだとアドバイスをしていただきました。自分達はそれに凄く納得し、次に進むことが出来ました。その不足も一つの視点であり、不足を補う過程もまた一つのデザインであり、だからこそどんな分野にも恐れず興味を持ち飛び込んでいける事が大切なのだと感じました。その力を日頃からどれだけ培い自分を豊かに出来るか、また物事に繋がりを見出す事が出来るかなのだと知った事で、デザインというのがより自分に近く、身近で展開されていくものなのだと感じられました。
しかし、ここで様々なデザインプロセスを通っていく中で難しく悩まさた事についても書きたいです。それは、アイディアを潰す、何度も遡るという過程です。最終的なアイディアを完成させる所で、自分達のグループは何度も道半ばで折れアイディアを潰しては再構築する事を繰り返しました。始めのうちはとにかくそれが辛く感じ、本当に長い道のりでした。少し進んだと思うと必ず何かしら課題にぶち当たり、その度改善や変更を重ねました。また、アイディア作成以前の HMW を考える段階の、自分達のしたい事は何なのか何をどうしたいのか、という所にまで遡りテーマ自体を再定義したこともありました。しかしどの過程にも丁寧に多くの時間を費やしたが故、それは自分達が現時点でたどり着いた一番であって、壊したくないし変えたくないという思いがどこかにありました。そうして、それ以外のものが見えなくなりそうな時もありました。しかしその辛く苦しいアイディアを潰したり最初のステップまでもう一度遡るという過程は、デザインにおいて凄く大切で必要不可欠なものでした。課題や疑問から目を背けず、アイディアやHMW を考え直す事で、やっと自分達が本当に求めるものが分かり、妥協のないものにたどり着けたのだと、やり終えて凄く感じました。完成に向かうにつれ、その過程が段々と楽しくやりがいのあるものに変わっていったのも覚えています。デザインプロセスというのは、一つのはっきりとした道のりが決まっている訳ではなく、何度も戻ったり先へ飛んでみたりして進んでいくのだという話を授業の中で教えていただいた事がありましたが、本当にその通りだったと実感しました。

書きたい学びや思い出は他にも山ほどあって書ききれないのですが、最後に自分はただ本当にこの未来 Designers に参加して良かったと思います。それは、ここで様々な力や学びを身に付けられた事、そして大切で素敵な仲間を得られた出会いもそうです。日々を過ごす中でのものの見方や考え方、観察の仕方などは、自分の身近な所でこれからもずっと生きると思うし、活かしていきたいと思います。デザインの中で多様な分野や世界に触れてみて、興味の持ち方やその幅というのも大きく広がりました。ここで出会った先生方や友達は、センスとユーモアに溢れ、自分とは全く違う世界、広い世界を生きていて、それに触れ知る事も出来ました。人生でなかなか出会えないような素敵な人達に出会う事が出来て、共になかなかできないような貴重な体験をさせてもらいました。ここで出会った友達とは、未来Designers が終わってもこれからもずっと繋がりを持ち続けていきたいです。
未来Designers での五カ月間は、私の人生においてあまりにイレギュラーで面白く、そして価値のある時間になったと思います。未来 Designers を通して初めてデザインの可能性や世界の広さを知り価値観を変えてもらいました。五カ月間を終え、誰か何かを助けたり世界をより良くしていける、未来 Designers で教えてもらったそんな”デザイン”を、これからもしていきたいと、そう思っています。五カ月間お世話になった先生方、そして仲間のみんなへ感謝申し上げます。
高校1年生 けろりん
未来Designers by DLX 2025-26年度第一期
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